図書館司書課程について

立正大学では、資格取得講座として、図書館司書課程を設けています。「司書」とは、図書館の仕事に従事する専門職のことです。公共図書館で専門的な業務に就くためには、司書の資格が必要とされています。また、大学図書館、専門図書館に就職する際にも、この資格が必要とされることがあります。
ただし、学校の教員として「司書教諭」の資格を得ようとする場合には、図書館司書課程ではなく、別に設けている学校図書館司書教諭の課程を履修することになります。
この課程では、高度な情報スキルをもち、図書館の未来を切り拓く気概にあふれた人材の育成を目指していきます。

図書館司書について

図書館司書の仕事には、

①図書、雑誌などさまざまな資料を選択して発注・受入し、図書館の「蔵書」を構築する
②資料が検索できるように目録を整備し、資料を管理する
③貸出等のサービスを行う
④利用者からの質問や相談に応え、適切な資料を案内する

等があります。また、読書活動推進等のためのイベントの企画・開催、自動車文庫の巡回による館外へのサービス活動など盛りだくさんです。
インターネットで簡単に情報が手に入り、さらに「電子書籍」の時代が来たと言われていますが、図書館も変革の時代を迎えています。館内の情報機器を整備したり、インターネットによるサービスを展開したりして「電子図書館」としてのサービスを強化しています。そのためには、図書館以外のインターネットサービス、著作権などに関する知識も持っておく必要があります。学生はいうに及ばず、子どもからビジネスマン、お年寄りまで、さまざまな利用者のニーズに応える図書館の仕事は、今後とも大変やりがいのある仕事と言えるでしょう。
一方で、多くの図書館では、経費節減のために正規の図書館員の定数を減らし、派遣職員など非正規職員を増やしたり、図書館業務を民間の企業に委託したりするケースが多くなっています。そのため、正規職員としてライブラリアンを目指すことは、これまで以上に狭き門であると言わざるをえません。

情報社会におけるスキルアップ

各専攻の授業とは少し異なり、司書課程は実際の職業に必要な知識と技術を学ぶ「実学」です。しかし、それだけではなく、専攻の学問を深めるため、また日常的な情報活動のスキルアップに、図書館情報学の基本は必ず役立つでしょう。また、各自の専攻科目や、出版文化に関する文学部の科目を履修する中で、知識を求める意欲を持ち、何かを作り出そうと経験することが、ライブラリアンとして働く上でも重要な基礎になります。