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― 55 ―生命倫理に関わるテーマで卒業論文を書く学生のために、生命倫理の多岐にわたる領域における基本的な知識を学び、それを当事者の視点から捉え直すことを目的とする。本授業を通して卒業論文執筆のための基本文献を知り、卒業論文のテーマとする事柄について、学びを深めることが期待される。授業の中で、ALS患者や重度障害児者の親との遠隔通信を行うことも予定している。受講生それぞれが、教科書のそれぞれの章について正確に理解し、生命倫理が関わる個別の問題点を明らかにできる。さらに他の受講生とグループで討論する中で、問題提起や質問ができる力を養う。そして、討論を経て得た考察を個人のノートに記し、それを基にレポートを執筆する。事前学習として、次週扱う教科書の箇所を予め読み、ポイントをまとめて問題点をあげる。これを「個人シート」に記入し授業に持参し、グループ討議を行う。「個人シート」は提出するので、電子データあるいは自筆ノートで考察内容を保存して、それをもとに、レポートを作成する。授業外で60時間以上の学修を行うこと。【第1回】ガイダンス【第2回】はじめに【第3回】第1部子どもの医療をめぐる意思決定【第4回】第3章子どもをデザインする親たち 第4章ボイタ法【第5回】第2部「死ぬ・死なせる」をめぐる意思決定【第6回】第2章「無益な治療」論 第3章私たちはどのような存在にされようとしているのか【第7回】第3部「無益な治療」論を考える【第8回】第3章意思決定の問題として「無益な治療」論を考える 第4章「出会い」から意思決定を問い直す【第9回】第4部親であることを考える 第1章強い者としての親 第2章相模原事件【第10回】第3章弱い者としての親 第4章「親を『ケアラー』として支援する」という視点【第11回】第5章親にとっての「親亡き後」問題【第12回】最終章リンゴの木を植える【第13回】レポート構想検討有意義な討論はできません。前回の考察をふりかえる事後学習、そして次回の事前学習をする習慣を身につけましょう。木曜2限場所 研究室2号館 1202室stasaka@ris.ac.jpにメールでの予約推奨。他の時間帯やオンラインも要相談。する。後半、グル-プ・ディスカッションを3名ないし4名で行い、グループごとに発表し、意見交換する。第1章アシュリー事件 第2章「白い人」の不思議な世界の不思議な「コンセント」第1章「死ぬ権利」をめぐる議論第1章「無益な治療」論が覆い隠すもの 第2章 日本型「無益な治療」論としての「尊厳死」抽 選 の 有 無なし備考田坂 さつき第2期講義コード11B5123101授業形態演習科目名哲学演習16履修前提条件授業の目的到達目標授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法事前/事後学習 30% グループ討議 20% レポート 50%フィードバックの内容授業に関する質問があれば、OpenLMS等を利用するように。課題については、授業内にも必要に応じてコメントする。教科書『殺す親殺させられる親―重い障害のある人の親の立場で考える尊厳死・意思決定・地域移行』児玉真美(生活書院)2019『生検力の歴史』小松美彦(青土社)2015、『宗教と生命倫理』小松美彦 土井健司(ナカニシヤ出版)2005、『ケアの社会倫理学』川本隆史編(有斐閣)2005、『犠牲のシステム』高橋哲哉(集英社)2012、『メタバイオエシックスの構築へ』小松美彦 香川知晶(NTT出版)2010、『良い死』立岩真也(筑摩書房)2008、『唯の生』立岩真也(筑摩書房)2009、『命は誰のものか』香川千晶(ディスカバー)2010、『ニコマコス倫理学』アリストテレス(京都大学出版会)2002、『生命学をひらく』森岡正博(トランスビュー)2005指定図書参考書『正義論』ロールズ(岩波書店)2010、『笑顔のメッセンジャー』日浦美智恵(文芸社)2010教員からのお知らせ事前学習(予習シートの提出)を前提に授業を進めます。事前に教科書を読み、ポイントと問題点を把握しておかないと、オフィスアワーアクティブ・ラーニングの内容毎時間の講読章に対する予習シートとレポート構想シートの発表を2名程度行い、挙手により意見共有し、教員がコメント実践的な教育内容その他   担 当 教 員    開 講 期 

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