letters_2025_02
34/420

本授業は、「正義と国家」という問題について、納冨信留『プラトンが語る正義と国家』を手掛かりに、われわれの置かれている現実を見つめながら考察を深めることを目的とする。毎回担当者はレジュメを作成して発表する。レジュメには、議論構成の分析、問題点の提起、発表者の見解をまとめ、それを元に受講生全員で議論する。必要に応じて研究書を参照する。受講生は学期末に自己の考察をレポートにまとめる。正義と国家の問題を現代から考えることができる。教科書を読んで、個人シートにキーワードを抜書きして、議論構成を分析して、考察を書く。1回3時間程度の予習時間が必要とされる。レポートはこれらにさらに考察を加えて執筆するので、1週間程度は要する。【第1回】授業ガイダンス 第1講「すべてのこと」を扱った史上最大の問題作【第2回】第2講 プラトンが「対話篇」に仕組んだ興味深い仕掛け【第3回】第4講「正義とは何か」第1巻の重要性と全巻の構図第5講 ギュゲスの指輪・・・人は本当に正義でいられるか(1)【第4回】第5講 ギュゲスの指輪・・・人は本当に正義でいられるか(2)第6講 なぜ戦争が始まるのか―ポリスをめぐる壮大な思考実験【第5回】第7講 日本の小学校で「音楽、体育」を学ぶのもプラトンの影響?第8講 哲学者になるために「数学」「天文学」「音楽理論」が必須?【第6回】第9講 理性・気概・欲望・・・ポリスとの類比でわかる「魂の三部分説第10講 男女同業?妻子共有?私有財産廃止?・・・プラトンの真意とは【第7回】第11講 船乗りの比喩・・・「哲人政治」は理想か全体主義か【第8回】第12講 太陽の比喩、線分の比喩、洞窟の比喩・・・「善のイデア」とは【第9回】第13講 哲人政治から寡頭制、民主制への堕落・・・金銭欲と分断の末路【第10回】第14講 僭主性は欲望の奴隷・・・過度の自由が過度の隷属に転換する【第11回】第15講 詩人追放論と劇場型政治の批判・・・「イデア論」の本質と模倣【第12回】第16講 エルの物語・・・臨死体験から考える「どういう人生を選ぶか」【第13回】まとめ レポート構想検討会ンいずれかの回で著者である、東京大学教授納冨信留先生をゲスト講師として招くことを予定しています。スアワーまたはTeamsの面談クラスで行うが、事前に予約をとること(stasaka@ris.ac.jp)。せん。stasaka@ris.ac.jpにメールでの予約必須。他の時間帯やオンラインも要相談。毎時間の講読章に対する発表を2名程度行い、それに対する、挙手による意見共有を行ない、教員がコメントする。後半は、グル-プ・ディスカッションを3名ないし4名で行い、議論内容をグループごとに発表し、意見交換する。学期末レポート構想を各自が発表し、意見交換する。教科書の著者を招いてコメントしてもらう。第3講『ポリテイア』の時代背景と設定を探る抽 選 の 有 無なし備考田坂 さつき第1期― 24 ―講義コード11B5110102授業形態演習科目名基礎演習1B履修前提条件授業の目的到達目標哲学書から議論構成を読み取ることができる。授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法本授業は、発表20% 討論20% レポート60%で評価する。フィードバックの内容課題に対するフィードバックは次週授業内にて行う。OpenLMS等での質問に応答する。個人的な質問への対応は、オフィ教科書『プラトンが語る正義と国家 不朽の名著・『ポリテイア(国家)』読解(テンミニッツTV講義録2)』納冨信留(ビジネス社)2024『国家(下)』プラトン著;藤沢令夫訳(岩波書店)1979、『ゴルギアス』プラトン著;加来彰俊訳(岩波書店)1967、『ソクラテスの弁明 クリトン』プラトン[著];三嶋輝夫,田中享英訳(講談社)1998、『国家(上)』プラトン著;藤沢令夫訳(岩波書店)1979、『プラトン 理想国の現在』納富信留 (ちくま学芸文庫)2023指定図書参考書教員からのお知らせ毎回必ずテキストを事前に読んで、議論構成の分析までやって課題を提出すること。そうでないと、授業について来られまオフィスアワー木曜2限 場所 研究室2号館1202アクティブ・ラーニングの内容実践的な教育内容その他   担 当 教 員    開 講 期 

元のページ  ../index.html#34

このブックを見る