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本授業では、戦後日本の時代性について、社会的出来事と芸術との関係から考察していく。戦後から1970年頃までの日本は、芸術は政治に対して緊張感をもって対峙し、社会に対しては資本主義とは別のかたちで積極的な働きかけをしていた。その内実は占領期を経て50年代、60年代、70年代と、時代をへるなかで変わっていく。それぞれの時代の特徴を踏まえつつ、戦後日本においてどのような言説が生まれ、日本がどのような空間であったかを具体的事象や作品に沿って考えたい。同時に、歴史を記述するという営為、換言すれば特定の時代において人々が共有したであろう時代の特色やその精神を言葉で再現することの困難についても、考えていきたい。時代について語るという営為に自覚的になる。授業中に示す参考文献に目を通す。積極的に都内の映画、演劇、展覧会を観に行くことを奨励(義務ではない)。授業で扱った内容に関連して自分で興味ある対象を見出し、調べてリアクションペーパーや期末レポートに反映させる。(計60時間以上)【第1回】ガイダンス/芸術の歴史を語るとはどういった営みか。--文学史を例に【第2回】時代論の先行論のまとめ 時代区分と用語 見田宗介ほか【第3回】理想、夢、虚構1寺山修司の活動から 1_ラジオドラマ【第4回】理想、夢、虚構1寺山修司の活動から 2_テレビドラマ・映画【第5回】理想、夢、虚構1寺山修司の活動から 3_70年代後半以降【第6回】悪夢の時代表象_1968 寺山修司の映画・演劇・評論【第7回】終戦と玉音放送_ノンフィクションと映画【第8回】戦後日本と原水爆1 美術_丸木夫妻【第9回】戦後日本と原水爆2 第五福竜丸1 美術_岡本太郎【第10回】戦後日本と原水爆3 第五福竜丸2 映画_新藤兼人【第11回】戦後日本と原水爆4 ヒロシマ 写真_土門拳【第12回】戦後日本と原水爆5 ヒロシマ ノンフィクション_大江健三郎【第13回】まとめ・総復習ンン上記は現時点での計画であり、方向性は変更しないが、具体的に扱う内容や順番は変更することがある。2009間内に指示。抽 選 の 有 無あり備考堀江 秀史第2期― 325 ―講義コード11B8133001授業形態講義科目名サブカルチュア文学履修前提条件授業の目的到達目標戦後日本の主だった出来事ならびに芸術状況の体系的知識を得る。授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法毎回の授業後に提出するリアクション・ペーパー(50%)及び期末テスト(50%)によって評価する。フィードバックの内容適宜、リアクション・ペーパーに対するコメントを授業内でおこなう。教科書指定図書参考書『現代日本の感覚と思想』見田宗介(講談社学術文庫)1995、『昭和史 戦後篇 1945-1989』半藤一利(平凡社ライブラリー)教員からのお知らせオフィスアワー本授業に関する質問・相談は、授業終了後、次の授業に支障がない範囲で教室内にて対応します。メール受付も可。授業時アクティブ・ラーニングの内容教員からのフィードバックによる振り返り実践的な教育内容その他   担 当 教 員    開 講 期 

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