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史学科では実証的な研究を重んじる伝統がある。古文書、さらにいえば、くずし字が読めなければ何も始まらない。古文書には何が書かれているのか、その内容がわかるようになれば、自ずと新たな史実がより一層身近な存在となりうるだろう。正しく読めること、そして正しく解釈できることが最低限必要な技術となってくる。近世・近代の古文書をとりあげ、その読み方や内容の解釈の方法などの基礎を学ぶことを目的とする。到達目標近世また大正期頃までの人びとがくずし字で書いた文章が読め、その内容を理解することができる。漢字の旧字体に親しむとともに、漢字のもつ多様な読み方や意味を理解することができる。この授業では60時間以上の授業外学修を行うこと。各回の授業で行う古文書(コピー)は事前に配付するので、その読み方、授業外学修内容・解釈について予習をし、判読文・意味を分かるようにしておくこと。読み方、解釈、くずし字の形など、間違った点があれ授業外学修時間数ばその場で訂正し、事後の復習に役立て、こうした予習・復習を繰り返し行う。【第1回】古文書とは何か【第2回】近世史料の読み方の基礎【第3回】近代史料の読み方の基礎【第4回】近世文書の判読と内容把握①【第5回】近世文書の判読と内容把握②【第6回】近世文書の判読と内容把握③【第7回】近代文書の判読と内容把握①【第8回】近代文書の判読と内容把握②【第9回】近世文書の取り扱い方と保存活用方法①【第10回】近世文書の取り扱い方と保存活用方法②【第11回】近代文書の取り扱い方と保存活用方法①【第12回】近代文書の取り扱い方と保存活用方法②【第13回】まとめとテストほしい。なお、本年度は品川区立城南小学校の学務日誌を取り扱う予定である。我々が日本史研究を進めていくうえで、多くの歴史史料に触れ、その史料を理解するとともに、史料の背後にある人と人との結び付きや、そこに潜む社会の状況などを見出していく必要がある。歴史史料の背後にある関係性をどのように読み取るか、その力を身に付けよう。江戸時代の人びとの感覚は今とは大きく異なる。その違いも併せて身に付けていくことを目的とする。授業では江戸時代における史料(近世の領主発給文書、村方文書、日記など)を用い、歴史史料が作成されていく過程や、史料の背後にある社会状況などを読み取るとともに、歴史史料の保存など、歴史研究に不可欠な史料の読解と理解力を身に付けることを目標とする。授業の内容に即した課題(史料の解読や調査など)に対する予習に40時間以上、期末のレポート作成(あるいは試験)に30時間以上、合計70時間以上の学修を必要とする。【第1回】ガイダンス(歴史史料の背景を検討する)【第2回】近世の土地台帳を知る【第3回】近世の年貢を知る【第4回】近世の村の概要と人口を知る【第5回】新田開発を嘆願する【第6回】結婚と離婚【第7回】疫病と疫病神の詫び状【第8回】江戸幕府の財政規模を調べる【第9回】江戸幕府の法度と日記(実紀)を読む【第10回】領主の直書(直状)と花押【第11回】村人らの生活を記した古記録【第12回】町人らの生活を記した古記録【第13回】まとめ(歴史史料と向き合う)もに、できるだけ質問に沿った内容を授業で取り上げて進めていく。視点と豊かな発想力を研究に活かせるようにして欲しいです。石山 秀和松尾 公就第2期第1期講義コード11B6139001授業形態講義・実習抽 選 の 有 無あり科目名古文書学実習4履修前提条件授業の目的授業計画成績評価の方法授業への取り組みの姿勢(50%)、レポートの成績(50%)で評価する。フィードバックの内容レポート課題内容についてのコメントをして、場合によって修正をもとめる。教科書指定図書参考書『くずし字用例辞典』児玉幸多編(東京堂出版)1993、『近世古文書解読字典』林英夫監修(柏書房)1972教員からのお知らせこの授業は実習である。積極的・自主的な日々の予習・復習が求められるので、ただ出席するだけの学生は、受講しないでオフィスアワー本実習に関する質問・相談は、学部・学科で定められているオフィスアワーで受け付けます。アクティブ・ラーニングの内容実習形式実践的な教育内容その他講義コード11B6139101授業形態講義科目名日本史料研究1履修前提条件授業の目的到達目標授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法期末試験(又はレポート内容)で70%、授業への取り組み姿勢で30%フィードバックの内容授業の内容に関する疑問や意見(感想や想い)は授業時間内に受け、それに関する私の意見(考え)を授業内で伝えるとと教科書授業中に指示する指定図書授業中に指示する参考書授業中に指示する教員からのお知らせ歴史史料に真剣に向き合うことを求めます。史料を読み込み、そこからできる限り多くの事柄を読み取る、そうした細かなオフィスアワー本授業に関する質問・相談は、授業終了後、次の授業に支障がない範囲で教室内にて対応します。アクティブ・ラーニングの内容能動的な授業外学習、調査学習、リアル教材など実践的な教育内容その他備考抽 選 の 有 無あり備考   担 当 教 員    開 講 期    担 当 教 員    開 講 期 ― 171 ―

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