哲学科― 63 ―世界哲学史、アメリカ哲学史、そして科学哲学史上の巨人にして厳密プラグマティズム(プラグマティシズム)の創始者、さらにはソシュールとならぶ記号論の発案者として、現代分析哲学とネオプラグマティズムの融合を予見したC・S・パースの代表的な論文「信念が固まるということ「The fixation of belief」を読む。かれは当時の最高水準の論理・数学・物理学者であったが、その知性で伝統的哲学をいかに読み解き、それを人間の生きる信念の上でどう位置づけたのかを明らかにしていきたい。本論文は約10ページ程のものだが英文としてかなりな複雑な構文からなっておりかれ特有の機知がちりばめられている関係上決して読みやすいものではない。目標としては1日半ページ強のペースで読みきることを目指す。本講義は元来語学の訓練を目指すものではないので、現存する3つの翻訳をも大いに参考とするが、既成の2つの翻訳はあまりにも商品化されすぎており、パースの感触が伝わってこない場合がある。もしパースの人柄が感じ取れるほどに読み入れられれば大学院の入試にも十分通用するほどの力がつくはずである。おそらくこの論文を勉強して損したということにはならない。そのため最低60時間以上の授業外学修を行うこと。【第1回】 オリエンテーション【第2回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(1)【第3回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(2)【第4回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(3)【第5回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(4)【第6回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(5)【第7回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(6)【第8回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(7)救済策としてレポートも受けつけます +αBloomington)1986書房)1982、『信念が固まるということ』宇波彰 他訳(Kindle)2014書を引いて見て下さい。翻訳機の援用も可とします。抽 選 の 有 無なし備考【第9回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(8)【第10回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(9)【第11回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(10)【第12回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(11)【第13回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(12)【第14回】 1回につき半ページ強程の精読を行う(13)【第15回】 総括保田 道雄第2期講義コード11B5125301授業形態講義科目名哲学特殊講義6履修前提条件授業の目的到達目標授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法小テスト(100%)を複数回行います(ただし変更の可能性があります。変更する場合は初回の授業でお知らせします。)フィードバックの内容教科書『Writings of Charles S.Peirce a chronological edition vol.3 1872-1878』Peirce Edition Project(Indiana University Press 指定図書『世界の名著59 パース ジェームズ デューイ』上山春平 他訳(中央公論社)1980、『偶然・愛・論理』浅輪幸夫訳(三一参考書『パースの生涯』J・ブレント(新書館)2004、『プラグマティズムの格率』C・フックウェイ(春秋社)2018教員からのお知らせテキストはOffice365内のOneDriveを参照いただくことを考えております。参考として翻訳もありますが、まずは自分で辞オフィスアワー本授業に関する質問・相談は、授業終了後、支障がない範囲で掲示板にて対応します。アクティブ・ラーニングの内容能動的な授業時間外学習その他まじめに必死でやれば単位は大丈夫だと思います。応相談。 担 当 教 員 開 講 期
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