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講義コード11B5122801授業形態演習科目名哲学演習13履修前提条件授業の目的到達目標和辻倫理学の研究を通じて人間存在の諸問題を考察することができる授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法フィードバックの内容ペーパーや発表をもとにした討論において教員からのコメントを行う。教科書『倫理学(一)』和辻哲郎(岩波文庫)指定図書参考書教員からのお知らせオフィスアワー本授業に関する質問・相談は、学部学科にて定めるオフィスアワーでも受付ける。アクティブ・ラーニングの内容グループ・ディスカッションを行う。その他板橋を卒論指導担当教員に希望する可能性のある者は、原則として履修すること。哲学演習13、哲学演習14とをあわせて受   担 当 教 員    開 講 期 ― 50 ―日本で最も独創的な倫理学を構築した和辻哲郎の主著『倫理学』における「人間存在の根本構造」を精読し、共同存在としての人間存在の本質的構造を考察する。和辻は、西田幾多郎の「場所の論理」に影響を受けつつ、実体性ではなく関係性を原理にすることで、独自の倫理学を展開した。彼の倫理学は、人間をその「間柄」的共同性から把握することで、風土的・歴史的存在としての「人-間」をあらわにする。従来、和辻の思想は全体主義的であるとの見解が支配的であったが、しかしそれは和辻の言う「空」ないし「無」への無理解による誤解であると思われる。共同性そのものの外部と言うほかない他者との間柄をも志向する、和辻の人間学のヴィヴィッドな側面を考察してみたい。毎回のペーパーの作成ならびに発表担当の際には発表準備。以上を合わせて授業外に計60時間以上の学修を行うこと。【第1回】授業のガイダンス【第2回】『倫理学』についてのガイダンス【第3回】『倫理学』第一章第二節「人間存在における個人的契機」(1)【第4回】第二節「人間存在における個人的契機」(2)【第5回】第二節「人間存在における個人的契機」(3)【第6回】第二節「人間存在における個人的契機」(4)【第7回】第四節「人間存在の否定的構造」の紹介【第8回】第六節「信頼と真実」(1)【第9回】第六節「信頼と真実」(2)【第10回】第六節「信頼と真実」(3)【第11回】第六節「信頼と真実」(4)【第12回】第七節「人間の善悪」(1)【第13回】第七節「人間の善悪」(2)【第14回】第七節「人間の善悪」(3)【第15回】まとめンン上記は予定であり、受講生の希望や、実際の受講人数および講読と議論の内容・進度に応じて変更がありうる毎回提出するペーパーと口頭発表や討論への参加態度(50%)、学期末レポート(50%)などをもとにした総合評価。詳しくは初回授業時に告知する。なお授業の進め方について、シラバスの「教員からのお知らせ」の項目をよく読んで理解しておくこと。教科書は現在絶版であり、開講時にも入手がむずかしい場合には、教員がコピーして配布する。なお、受講者全員に、毎回、その回の講読箇所の内容要約とコメント(疑問、問題点、自分の意見)を事前にまとめて書いてきてもらい、そのペーパーを提出した者のみ、その回出席とする。毎回、要約とコメントを書いてきたペーパーを提出することを受講者全員に課す。受講条件について詳しく説明するので、初回の授業に必ず出席すること。講することを望む。教科書が入手不可能な場合にはコピーして配布する。抽 選 の 有 無なし備考板橋 勇仁第1期

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