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人間の心が何であるかを考える。この授業ではユングの深層心理学的なアプローチをとる。心の構造を解説し、心の類型論を紹介する。続いて、コンプレックスや影などの元型とは何かを解説し、夢の分析の実際にあたってみる。目的は、ユングの諸概念を理解することと、それを用いて実際に自分の心や他者の心について考察する力、芸術や思想に表現されている心の深層を解釈しうる力を身に着けることである。深層心理学の、特にユングの独特な考え方が理解できるようになる。それを用いて自分の心に関する夢分析が少しではあるができるようになる。さらに、ユングの心理学を基礎にして、西洋の思想や芸術や宗教の深層にあるものが理解できるようになる。最後に、自己の在り様について一定の方向性を発見できるようになる。各回の授業のテキスト該当箇所を必ず事前に読み、分からない箇所はまず事前に自分で徹底的に調べてみる。そして、そこで主張されていること、結局自分には理解し得なかったことをノートにまとめておき、授業で適切に発表や質問ができるように準備しておくこと。そのために授業外で60時間以上の学修が必要と思われる。【第1回】導入:ユングの生涯と思想【第2回】心の基本的態度(内向と外向)【第3回】心の機能(思考・感情・感覚・直観)【第4回】心のタイプ【第5回】意識と無意識の相補性【第6回】コンプレックスとその解消法【第7回】普遍的無意識に潜む元型・影【第8回】心像と象徴ンン※以上は予定であり、学生の関心や理解度にあわせて、教育的に適宜変更することもあります。簡単なリアクションペーパーを毎回(100%)リアクションペーパーの評価基準は、授業内容の理解度(30%)、問題点の発見(30%)と自らの考察力(40%)とし、総合評価は全15回の平均点とする。『ユング心理学と仏教』河合隼雄(岩波現代文庫)2010、『生と死の接点』河合隼雄(岩波現代文庫)2009、『昔話の深層 ユング心理学とグリム童話』河合隼雄(講談社α文庫)1994、『無意識の構造』河合隼雄(中公新書)1977、『影の現象学』河合隼雄(講談社学術文庫)1987、『創造する無意識』ユング(平凡社ライブラリー)1996、『コンプレックス』河合隼雄(岩波新書)1971、『現在と未来』ユング(平凡社ライブラリー)1996教員からのお知らせ楽しく学びましょう。そのためにはちょっとした努力も必要です。まずは遅刻や欠席はしないように。授業中に、色々な面白い昔話や小説や漫画やアニメを紹介していきたいと思います。本授業に関する質問・相談は、下記の方法で受け付けます。①オフィスアワー/木14:30-16:00②授業時間の前後③メール/原則平日8:00-16:00で返信します/あて先は授業内で指示します。・能動的な授業時間外学習。抽 選 の 有 無なし備考【第9回】夢分析の実際【第10回】アニマ【第11回】アニムス【第12回】ペルソナ【第13回】自己実現あるいは個性化【第14回】因果と共時性【第15回】おとぎ話の分析村上 喜良第1期講義コード11B5120604授業形態演習科目名基礎演習3D履修前提条件授業の目的到達目標授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法フィードバックの内容リアクションペーパーに関しては、毎回、次の授業で講評する。教科書『ユング心理学入門』河合隼雄(岩波現代文庫)2009指定図書『心理療法序説』河合隼雄(岩波現代文庫)2009、『心理療法入門』河合隼雄(岩波現代文庫)2010参考書オフィスアワーアクティブ・ラーニングの内容・毎回、教師からのフィードバックによる振り返り。その他   担 当 教 員    開 講 期 ― 32 ―

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