文学科日文コース― 323 ―漢文学は日本の文化全般の成熟に、多大な影響を与えてきた。本科目では、『和漢朗詠集』をテキストとして、他の日本漢文学のテクスト(『新撰万葉集』など)も参照しながら、中国文学の日本文学への影響や和漢の美学の違いに主眼を置き、作品授業の目的をより深く鑑賞することを目的とする。到達目標和漢比較を中心に、漢詩文の鑑賞能力を高めることができる。鑑賞能力の向上により、研究や教材研究・開発に生かすことができる。授業外学修内容・この科目では、60時間以上の授業外学習を行うこと。次回の授業で取り扱う内容や出題された課題について、辞典や参考書授業外学修時間数を用いて内容を整理し、問題点を設定しておくこと。【第1回】ガイダンス、研究の基礎手続、『和漢朗詠集』について【第2回】和歌文学の世界について①(和歌の修辞)【第3回】和歌文学の世界について②(題詠、歌集の種類)【第4回】漢文学の世界について①(漢詩の形式・修辞)【第5回】漢文学の世界について②(無題詩と句題詩、詩集の種類)【第6回】「霞」「花」の和漢比較(『和漢朗詠集』巻上・春①)【第7回】「梅」の和漢比較(『和漢朗詠集』巻上・春②)【第8回】「郭公」「蛍」の和漢比較(『和漢朗詠集』巻上・夏)【第9回】「七夕」の和漢比較(『和漢朗詠集』巻上・秋①)【第10回】「三月尽」「九月尽」の和漢比較(『和漢朗詠集』巻上・秋②)【第11回】「雪」「白」の和漢比較(『和漢朗詠集』巻上・冬)【第12回】「酒」の和漢比較(『和漢朗詠集』巻下・雑①)【第13回】「仙家」「山家」の和漢比較(『和漢朗詠集』巻下・雑②)【第14回】「恋」の和漢比較(『和漢朗詠集』巻下・雑③)【第15回】授業の総括、授業内試験『和漢朗詠集・梁塵秘抄(日本古典文学大系)』川口久雄・志田延義(岩波書店)1965、『和漢朗詠集(講談社学術文庫)』川口久雄(講談社)1982、『和漢朗詠集(新潮日本古典集成)』大曽根章介・堀内秀晃(新潮社)1983、『和漢朗詠集(新編日本古典文学全集)』菅野禮行(小学館)1999、『和漢朗詠集・新撰朗詠集(和歌文学大系)』佐藤道生・柳澤良一(明治書院)2011、『王朝漢詩選(岩波文庫)』小島憲之(岩波書店)1987『和歌文学大辞典』『和歌文学大辞典』編集委員会(古典ライブラリー)2014、『歌ことば歌枕大辞典』久保田淳・馬場あき子(角川書店)1999、『王朝語辞典』秋山虔(東京大学出版会)2000、『中国学芸大事典』近藤春雄(大修館書店)1978、『漢詩の事典』松浦友久・植木久行・宇野直人・松原朗(大修館書店)1999、『校注唐詩解釈辞典』松浦友久(大修館書店)1987、『続校注唐詩解釈辞典(付)歴代詩』松浦友久(大修館書店)2001、『日本漢詩上(新釈漢文大系)』猪口篤志(明治書院)1972、『日本漢詩集(新編日本古典文学全集)』菅野禮行・徳田武(小学館)2002、『詩歌の森日本語のイメージ』渡辺秀夫(大修館書店)1995抽 選 の 有 無なし備考布村 浩一第2期講義コード11B8133801授業形態講義科目名日中比較文学論2履修前提条件授業計画成績評価の方法リアクションペーパー・課題(40%)、授業内試験(60%)の割合で、総合的に評価する。フィードバックの内容リアクションペーパーに対するフィードバックを、翌週以降の授業内やポータルサイトなどで行う。教科書『和漢朗詠集現代語訳付き(角川ソフィア文庫)』三木雅博(角川学芸出版)2013指定図書参考書教員からのお知らせ参考書については、必要に応じて授業中に適宜、指示する。また、漢和辞典を準備しておくことが望ましい。オフィスアワーこの科目に関する質問・相談は、オンラインの遣り取り(ポータルサイトの掲示板など)にて対応する。アクティブ・ラーニングの内容意見共有、能動的な授業外学習などその他 担 当 教 員 開 講 期
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