この授業では、戦後日本の時代の変遷を検討しながら、われわれが生活する「今、ここ」が、いかなる時代に位置づけられるのかを説明します。具体的には、高度成長期を背景とする「理想の時代」、安定成長期を背景とする「虚構の時代」、経済停滞期を背景とする「動物の時代」「不可能性の時代」「拡張現実の時代」の五つの時代を紹介します。この授業の目的は、われわれが生活する「今、ここ」を規定する「時代の気分」をすくい取り、「今、ここ」の先に連なる時代を見据えるための「想像力」を身につけてもらうことです。(2)自分の問いを明確化し、他人に簡潔に説明できるようになること。授業以外で必ず計60時間以上の「学修」を行ってください。しかし、ただ学術書を読むことだけが「学修」ではありません。この授業では、参考資料として、学術書のみならず、「時代の気分」を吸いこんだ映画や音楽を紹介します。関心をもった作品に対して積極的にアプローチし、「時代の気分」を感じ取り、それを自分の言葉で表現し、家族や友人と対話をしてください。これも「学修」に含まれます。【第1回】イントロダクション【第2回】「終わりなき日常」を出発点に【第3回】理想の時代:人類の進歩と調和【第4回】理想の時代の終焉:思想による自己実現【第5回】虚構の時代(1):消費による自己実現【第6回】虚構の時代(2):記号の街・渋谷の神話と構造【第7回】虚構の時代のゆらぎ:郊外化と情報化【第8回】虚構の時代の終焉(1):1995年という転換点も受付けます(利用方法はポータルサイト、ライブラリ内のマニュアルを参照)。東アジア・東南アジア・過去の日本といった、歴史的軸と地理的軸を組み合わせて、様々な「文化」現象の具体例(特に宗教・ナショナリズム・身体・医療)を取り上げて、そこに見られる人々の生き方の共通性・関連性・多様性・歴史性・動態性を講義する。ここでいう「文化」には、食事やあいさつや結婚の方法など、「当たり前」に思える行動や考え方を含んでいる。「異文化」の具体例を知ることと「自文化」を柔軟に捉え直す視点を得ることを目指す。「自文化」と「異文化」を一定の基準で比較して分析することができること。授業外で60時間以上の学修を行うこと(授業中に紹介した文献・配布物を読むこと、紹介した映像資料を視聴することなど)。その際には、自分にとって奇妙・無関係に思える事例や考え方にもまずは興味をもって接すること。また、日常生活においても、文化人類学的視点をもって目の前の事柄を見つめるようにすること。【第1回】文化とは? 比較文化とは?【第2回】文化人類学の歴史【第3回】民俗宗教とシャーマニズム【第4回】ナショナリズムと文化(1)教育と宗教【第5回】ナショナリズムと文化(2)近代化と宗教【第6回】ナショナリズムと文化(3)観光と文化【第7回】食と文化【第8回】身体・医療・病気と文化(1)出産と文化ンン受講者の関心や社会状況などに応じて順番や内容を変更する場合がある。レポートは、4000文字以上を課す。1月上旬を提出期限とする予定である。『よくわかる文化人類学』綾部恒雄・桑山敬己〔編〕(ミネルヴァ書房)2010年、『フィールドワーク2.0』佐藤知久(風響社)2013年、『森羅万象のささやき』鈴木正崇〔編〕(風響社)2015年、『東シナ海文化圏』野村伸一(講談社)2012年、『エスノグラフィー・ガイドブック』松田素二・川田牧人〔編〕(嵯峨野書院)2002年、『アジアの出産』(勉誠出版)2009年、『宗教を生きる東南アジア』(勉誠出版)2006年、『定本想像の共同体』ベネディクト・アンダーソン(書籍工房早山)2007年布物に記す。抽 選 の 有 無あり備考抽 選 の 有 無あり備考【第9回】虚構の時代の終焉(2):ゼロ年代の想像力【第10回】動物の時代(1):データベース消費【第11回】動物の時代(2):アーキテクチャによる管理【第12回】不可能性の時代(1):「自分らしさ」を求める社【第13回】不可能性の時代(2):コロナとリスク【第14回】拡張現実の時代(1):ゲーミフィケーション【第15回】拡張現実の時代(2):現実を拡張する人びと【第9回】身体・医療・病気と文化(2)【第10回】身体・医療・病気と文化(3)子育てと文化【第11回】身体・医療・病気と文化(4)老いと死【第12回】身体・医療・病気と文化(5)葬儀・祭祀【第13回】ポピュラーカルチャーと文化【第14回】外来祝祭の諸相・季節の変わり目の行事【第15回】トイレ・排泄と文化、総括会本柳 亨濱 雄亮病いとともに生きる第1期第2期講義コード11B7132501授業形態講義科目名社会学特講4履修前提条件授業の目的到達目標(1)目にうつる身近なことからアカデミックな問いを立て、考え、解くことができるようになること。授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法レポート(80%)と授業への取り組み姿勢(20%)から総合的に判断します。フィードバックの内容リアクションペーパーに対するフィードバックは翌週授業内にて行います。教科書指定図書参考書『社会学』長谷川公一(有斐閣)2019教員からのお知らせ教科書は指定していません。授業中にプリントを配布し、必要に応じて参考書を紹介します。オフィスアワー本授業に関する質問・相談は、学部学科にて定めるオフィスアワーにて受付けます。また、WebClassのメッセージ機能でアクティブ・ラーニングの内容その他講義コード11B7132601授業形態講義科目名比較文化特講1履修前提条件授業の目的到達目標東アジア・東南アジア・日本の「文化」現象の共通性・関連性・多様性・動態性を、具体例を挙げて説明できること。授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法平常点(授業時のgoogleformsにおけるコメント記述内容:75%)とレポート(25%)によって評価する。フィードバックの内容コメントの記述内容の紹介とそれへの追加の情報提示・解説を、原則的に翌授業時に行う。教科書指定図書参考書教員からのお知らせオフィスアワー授業に関する質問・相談は、授業終了後に教室で受け付ける。メールでも随時受け付ける。メールアドレスは、授業中の配アクティブ・ラーニングの内容意見共有、能動的な授業外学習など。その他 担 当 教 員 開 講 期 担 当 教 員 開 講 期 ― 242 ―
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