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原始から現代までの日本文化と思想の展開の概要を考えてみたい。原始からの日本の基層文化、仏教受容と日本化、神道の形成、仮名と和歌・物語、儒学の受容と日本化と国学、諸文化・学問の展開、近代文明の受容と伝統の再編成、戦後改革と産業社会の進展、グローバル時代の日本文化と思想などについて、海外との関係にも注意しつつ考察する。本学を顧慮して、『法華経』の構成・中国での受容・日本での展開についても考察する。到達目標日本文化と思想の展開について、国内と海外との視点を含めて、理解して説明できる。法華信仰に関して理解して自分で考えることができる。グローバルな現代において、日本文化と思想が持つ今日的意味と可能性を自分で考えることができる。授業時のプリントに課題を提示し、リアクションペーパー(B5版)を配布する。授業後に、授業内容を振り返るとともに、授業外学修内容・2冊の教科書の参考箇所を学習して、リアクションペーパーに記入(表の3分の2以上必須、裏に記入も可)し、次週の授授業外学修時間数業時に提出する(内容を評価)。授業外に計60時間以上の学修を行う。【第1回】日本思想史-人類史における日本文化と思想、伝統概観【第2回】日本文化の基層(縄文・弥生・古墳時代)-日本の風土、縄文と弥生、ヤマト王権【第3回】仏教の受容(飛鳥時代)-大乗仏教、仏教伝来、『法華経』と『法華義疏』【第4回】古代国家と古典(奈良時代)-天皇制と日本神話、律令制、鎮護国家、『万葉集』【第5回】国風化の始まり(平安初期)-平安遷都、日本仏教の展開、神仏習合【第6回】国風文化の展開(平安中期)-仮名と和歌、摂関制と物語、末法思想と浄土教、隠者【第7回】中世の始まり(院政期)-合戦、『平家物語』、南都復興、王朝古典主義【第8回】鎌倉仏教の成立(鎌倉時代)-顕密仏教と法然、親鸞、道元、日蓮の思想、元寇と神国思想【第9回】中世文化の展開(南北朝期・室町時代)-法華信仰(前半のまとめ):禅文化、能楽の展開【第10回】日本社会の革新(戦国時代・統一期)-下剋上と一揆、西洋との出会い、全国統一と茶の湯【第11回】近世の形成(江戸初期)-幕藩体制、復興、身分制と家、流派武芸、鎖国【第12回】近世の文化状況(江戸中期)-経済成長、印刷、俳諧と町人文化、儒学、古学、実学【第13回】近世の変容から終焉(江戸後期・幕末)-国学と蘭学、藩校と私塾、浮世絵、開国と尊王攘夷【第14回】近代日本の成立(明治・大正・昭和初期)-近代化と伝統再編成、対外戦争、日本哲学【第15回】現代日本の展開(昭和後期・平成・令和)-戦後改革、産業社会、グローバル時代の日本文化(放送大学教育振興会)2019、『増補仏典をよむ-死からはじまる仏教史』末木文美士(角川ソフィア文庫)2021道』月山ロケの映像なども紹介する。る。抽 選 の 有 無なし備考魚住 孝至第1期講義コード11B5126601授業形態講義科目名日本思想史1履修前提条件授業の目的授業計画成績評価の方法毎回の授業後に提出するリアクションペーパーの評価(65%)、期末レポート(35%)を基本として総合評価をする。授業の出席は3分の2以下、期末レポートの未提出の場合は原則として単位取得は出来ない。詳しくは初回の授業で説明する。フィードバックの内容リアクションペーパーに対する講評を翌週授業内に行う。また特に必要と認めたものについては、翌週授業後に個人的に話す。第9回に、それまでのリアクションペーパーを返却する(必要と認める少数のものには書き込みをする場合がある)教科書『日本思想史』末木文美士(岩波新書)2020、『日本仏教史-思想史としてのアプローチ』末木文美士(新潮文庫)1996指定図書参考書『日本文化と思想の展開-内と外と』魚住孝至(放送大学教育振興会)2022、『文学・芸術・武道にみる日本文化』魚住孝至教員からのお知らせ授業の中で、講師の放送大学授業の縄文遺跡・神社・平等院・冷泉家のロケ、芸能の舞台、古流武術の演武、『おくのほそオフィスアワー本授業に関する質問・相談は、授業終了後、次の授業に支障がない範囲で教室内にて対応します。アクティブ・ラーニングの内容毎回の授業で課題を提示する。受講者は、それに対してリアクションペーパーで回答する。講師はそれをフィードバックすその他大乗仏教における日本仏教の特殊性についても考える。中村元編『大乗仏典』(筑摩書房・1974)など参照。   担 当 教 員    開 講 期 ― 68 ―

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