letters_2023_02
383/470

文学科日文コースする。(レポートかテストかは、授業時に指示する。)『あなたは今、この文章を読んでいる。パラフィクションの誕生』佐々木敦(慶應義塾大学出版会)2014、『カルチュラル・スタディーズ入門』上野俊哉,毛利嘉孝(筑摩書房)2000、『ロミイの代辯 寺山修司未刊行作品集』寺山修司(幻戯書房)2018間内に指示。抽 選 の 有 無あり備考堀江 秀史第2期講義コード11B8133001授業形態講義科目名サブカルチュア文学履修前提条件授業の目的現代日本の文化的営みを通じて、フィクションとは何かを考える。到達目標現代のメディア環境あるいは現在自分が身を置いている社会の文化現象について、批判的に考察するための習慣と術を得る。戦後日本における芸術家たちの取り組みについて、一定の知識を得る。授業中に示す参考文献に目を通す。積極的に都内の映画、演劇、展覧会を観に行くことを奨励(義務ではない)。授業で扱っ授業外学修内容・た内容に関連して自分で興味ある対象を見出し、調べてリアクションペーパーや期末レポートに反映させる。(計60時間以授業外学修時間数上)ンインターネットが当たり前のものとなった現代社会において、情報の真偽を確かめることがますます重要になっている。しかしそもそも「真」(現実に起こったこと)と「偽」(現実にはない/なかったこと=虚構)の両者は本当に分離可能なのか。表現されたものが示す内容は、現実を反映することはあっても、現実そのものではない。その意味ではたとえ内容が「現実に起こったこと」であっても、そこに表された「現実」は二次的な表象物(=虚構)にすぎない。ンあるいは、たとえフィクションとされる作品であっても、その物語世界には必ず現実が参照される(なんらかの形を伴って現実に存在する限り、それは現実の一部でもある)。現実と虚構は、その語をどう解釈するかによって実は区別が難しい。こうしたことを考えるためには、まずは両者にどのような関係があり得るのかを整理する必要がある。ン本授業ではこうした問題を、詩人・劇作家として知られる寺山修司(1935頃-1983)の活動を参照することで考える。寺山が戦後日本においてマスメディアを活用して展開した、虚構と現実の入り混じる様々な作品、活動を手掛かりとして、映画、テレビ、ラジオ、雑誌などのメディアと現実の関わりについて考察する。ン【第1回】ガイダンス サブカルチュアとの接続【第2回】物語とメディア『宇宙戦争』概要【第3回】フィクション性の保証【第4回】ラジオドラマの構造 現実と虚構の見取り図【第5回】ラジオメディアとフィクション①『大人狩り』【第6回】ラジオメディアとフィクション②『コメットイケヤ』【第7回】フィクションと作家① 家系図と叙事詩【第8回】フィクションと作家② 戯曲、エッセイ【第9回】フィクションと作家③ 実生活【第10回】虚構世界からの働きかけ(小説)/日本における実験映像、芸術映画の歴史【第11回】素人俳優とアクチュアリティ【第12回】子どもならびに制作の過程【第13回】映画世界と現実①【第14回】映画世界と現実②【第15回】まとめンン上記は目安であり、内容は学生の興味関心に応じて変わる可能性がある―授業の前半部では毎回、リアクションペーパーに対して返答する。その内容によって授業の方向は変化し得る。成績評価の方法毎回の授業後に提出するリアクション・ペーパー(50%)及び期末レポートもしくは記述式のテスト(50%)によって評価フィードバックの内容教科書指定図書授業計画参考書教員からのお知らせオフィスアワー本授業に関する質問・相談は、授業終了後、次の授業に支障がない範囲で教室内にて対応します。メール受付も可。授業時アクティブ・ラーニングの内容その他   担 当 教 員    開 講 期 ― 373 ―

元のページ  ../index.html#383

このブックを見る