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科学技術の発展した現代にあっても、我々の身辺には、伝統文化のなかで形成されてきた思想・宗教がいまなお大きな「影響力」を持っています。本講義は、とくには中国を中心に、中華固有の宗教たる儒教・道教と、外来宗教である仏教の三教の交渉史を跡付けながら、イスラームやキリスト教との接触と摩擦、さらには新儒教の発展を概観し、思想・宗教事情を理解する「手がかり」になることを目的としています。この授業を通じて、さらなる「東アジア」理解に寄与できると思います。この科目では、60時間以上の授業外学修をおこなうこと。授業終了ごとに各回の「要点整理」に努め、また授業時中に「課題」とした「小テーマ」はその都度諸資料を検討してノートにまとめておくこと。また可能な限り日々、新聞やニュースを利用して日本や世界における思想・宗教に関する情報を入手・整理しておくこと。【第1回】なぜ「墓参り」をするのか-導入-【第2回】仏教の「死」、儒教の「死」【第3回】諸子百家の登場【第4回】始皇帝と焚書坑儒【第5回】儒教の国教化と天人相関説【第6回】王莽と「符命革命」【第7回】太平道と五斗米道【第8回】仏教の伝来と仏典の漢訳(1)【第9回】仏教の伝来と仏典の漢訳(2)【第10回】三武一宗の法難(1)【第11回】三武一宗の法難(2)【第12回】三武一宗の法難(3)【第13回】五代十国時代の日中交流【第14回】思想・宗教と出版【第15回】まとめ『新中国仏教史』鎌田茂雄(大東出版社)2001、『儒教とは何か』加地伸行(中央公論社)1990、『道教とはなにか』坂出祥伸(中央公論新社)2005、『諸子百家』浅野裕一(講談社)2000、『儒教・仏教・道教:東アジアの思想空間』菊地章太(講談社)2008、『中国思想史』武内義雄(岩波書店)1957、『中国思想史』溝口雄三ほか(東京大学出版会)2007、『道教の歴史(宗教の世界史)』横手裕(山川出版社)2015、『印刷漢文大蔵経の歴史-中国・高麗篇-』野沢佳美(立正大学情報メディアセンター)2015、『儒教の歴史(宗教の世界史)』小島毅(山川出版社)2017『太平天国にみる異文化受容』菊池秀明(山川出版社)2003、『中国道教の展開』横手裕(山川出版社)2008、『沈黙の宗教:儒教』加地伸行(筑摩書房)1994、『イスラームのとらえ方(世界史リブレット)』東長靖(山川出版社)1996、『マニ教(講談社選書メチエ)』青木健(講談社)2010、『イスラームの歴史1』佐藤次高編(山川出版社)2010、『イスラームの歴史2』高柳俊一編(山川出版社)2009、『イスラームの日常世界』片倉ともこ(岩波書店)1991教員からのお知らせパワーポイントが中心となりますが、関連資料はプリントして配布します(配布方法は初回授業時に指示)。ノートをシッカオフィスアワーこの授業に関する質問等は、授業終了後、次の授業に支障ない範囲で教室にて受け付けます。または、学科で定めているオアクティブ・ラーニングの内容課題のフィードバック。その他リとってください。フィスアワーにて受け付けます。抽 選 の 有 無あり備考野沢 佳美第1期講義コード11B6137201授業形態講義科目名アジア思想・宗教史履修前提条件授業の目的到達目標日本を取り巻く「東アジア」の形成過程においても、また思想・宗教問題は決して無視できない「存在」なのです。授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法授業への取り組み姿勢(30%)・授業内課題(20%)および定期試験(50%)との総合評価。フィードバックの内容授業内で受講生に投げかけた課題は、原則次週の授業の中で講評する。教科書指定図書参考書   担 当 教 員    開 講 期 ― 172 ―

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