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講義コード11B6137001授業形態講義科目名ヨーロッパ社会・経済史履修前提条件授業の目的ヨーロッパ史を捉える視点として、世界史的広がりの中で人や物の動きを考える。その際、とくに社会史、経済史の成果に到達目標近世以降に生じた地球的規模での交流により、どのような変化が生じていったかを探り、その影響と連鎖のなかでヨーロッパ史を問い直す。授業外学修内容・この授業に関連する配布物を読み、自分でも調べてみることや、授業後にコメントシートを提出することなど、授業外の学授業外学修時間数修時間として平均2時間ほどを想定している。ンン第二次大戦後の歴史学の潮流として、高橋・大塚史学の影響は多大なものがあったが、そのマルクスやウエーバーを下敷きにしたヨーロッパ中心のパラダイムは、1960年代になると次第に陰りを見せていった。その頃から世界システム論が注目され、アジアやアフリカへの関心も高まり、ヨーロッパ史を捉える視点に再考が促されていった。1970年代には、人口史やプロト工業化論、社会史や、アナール学派の地理学を射程に入れた歴史人類学の開拓がさかんになり その結果、1980年以降、経済史は周縁に追いやられていった。しかしながら、現代社会を考えるうえで、経済のグローバル化がもたらす変動は無視できないものがあり、ここ数十年の間に、経済から歴史を考える視点は再び重要性を増している。本授業では、こうしたヨーロッパ史における社会史・経済史の研究の歩みを振り返るとともに、モノやヒトの移動、グローバルな繋がりから過去を問い直す新しい視点と方法を学んでいく。ン【第1回】ガイダンス【第2回】世界史を考える(1)大学史学科における日東西の区分と大塚史学の影響【第3回】世界史を考える(2)世界システム論からみる中心/周縁関係【第4回】世界史を考える(3)地中海という地理的空間から問い直す/アナール学派と経済史の関係【第5回】世界史を考える(4)新大陸/他者の発見とその影響【第6回】世界史を考える(5)銀の流通とその影響 ① スペイン帝国フェリペ2世によるマニラ建設【第7回】世界史を考える(6)   〃       ② モノの移動:銀と絹、華僑【第8回】世界史を考える(7)   〃       ③ ヒトの移動【第9回】世界史を考える(8)   〃       ④ 情報の移動【第10回】世界史を考える(9)インド更紗の流行と捺染工場の拡がり① 東インド会社の設立【第11回】世界史を考える(11)   〃              ② 受容の高まりとその影響【第12回】世界史を考える(12)   〃              ③ 技法の伝播と国産化【第13回】世界史を考える(13)モノの流入と好奇心の増大 ①砂糖とじゃがいも【第14回】世界史を考える(14)   〃          ②オラウータンとサイ【第15回】まとめ授業計画成績評価の方法授業で配布するテクストの予習と授業後のコメントシートの提出、期末試験または期末課題の提出をもって、総合的に評価フィードバックの内容質問や感想を教室で共有し、応答していく予定である。教科書指定図書参考書教員からのお知らせオフィスアワー本授業に関する質問・相談は、学部学科にて定めるオフィスアワーにて受付けます。長谷川は金曜3限に設定しています。アクティブ・ラーニングの内容受業内で皆さんに考えていただくために、質問やコメントを共有し、素朴な問いにも応答していく。その他学ぶことが中心となる。する。また、WebClassのメッセージ機能でも受付けます(利用方法はポータルサイト、ライブラリ内のマニュアルを参照)。抽 選 の 有 無あり備考長谷川 まゆ帆第2期   担 当 教 員    開 講 期 ― 170 ―

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