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史学科― 167 ―「考古学の成果から見る動物と人の関係史」動物は、食材、道具の材料、使役用、愛玩用などさまざまな形で我々の生活に関係している。つまり、人間の歴史や文化を考える上で、他の動物との関係性は重要である。そこで、本講義では遺跡から出土する貝殻や骨など動物の身体に関わる遺物を研究対象としている動物考古学的分野の研究成果をもとに日本の歴史や文化における日本人と動物との関係史を解説する。以下の4つを到達目標とする。1.日本の歴史における人と動物の関係性が理解できる。2.日本の文化における動物の位置づけについて理解できる。3.歴史時代研究における考古学分野の役割が理解できる。4.動物考古学という研究分野を正しく理解できる。予習:対象の動物について調べると共に前回の授業内容を復習しておくこと。各回の授業内容がお互いに関連づいたものになっている。(各回2時間)復習:WebClassでの小テストは披見可となっているので、それをおこなうことで復習をしてもらう。また、疑問点を整理し、自分なりに調べる。(各回2時間)【第1回】ガイダンス【第2回】動物考古学とは何か?【第3回】動物考古学の研究法【第4回】ら第13回は、動物ごとに動物考古学の研究成果と、それをもとにした日本の動物関係史を解説する。【第4回】イノシシとブタ1(縄文・弥生時代)-縄文時代に“ブタ”はいたのか?-【第5回】イノシシとブタ2(古墳~近代)-日本人にとってブタとはどのような存在だったのか?-【第6回】ウマとウシ1-日本人とウマ・ウシの関係史(概略)-【第7回】ウマとウシ2-日本におけるウマとウシの利用方法(使役・道具の材料・祭祀などの面から)-【第8回】イヌとオオカミ1-日本人とイヌの関係史-【第9回】イヌとオオカミ2-ニホンオオカミとは何か?(主に信仰との関係から)-【第10回】ネコ-日本におけるネコの飼い方の変化[愛玩動物の歴史]-【第11回】シカ-身近な動物資源としてのシカと信仰の対象としてのシカ-【第12回】クマ-北海道の歴史、特にアイヌ文化との関係性から-【第13回】鳥類-主にニワトリについて-【第14回】ヒトの身体から探る動物と文化との関係性【第15回】日本人の動物観・自然観について考える。毎回の小テスト及び質問から受講生の理解度を確認し、次回の授業の際に補足もおこなう。具体的に、毎回の小テストに質問を記述する欄を設定し、次回にその質問に対する回答を受講者全員に向けておこなう。小テストの答え合わせと補足説明もおこなう。編著(新泉社)2015年、『家畜の考古学 古代アジアの東西交流』菊地大樹・丸山真史編著(雄山閣)2022年講義内容の概要、講義の進め方などに関して説明する。本講義の内容の中心となる動物考古学とはどのような研究分野か解説する。現生標本などを用いながら動物考古学の研究法について具体的に解説する。人骨の分析からわかることを解説。主に、人骨の分析によって解明されてきた食文化の歴史を解説する。いままでの講義内容をもとに日本人の動物観さらには自然観について解説し、その上で、それぞれ考えてもらう。抽 選 の 有 無あり備考阿部 常樹第1期講義コード11B6136701授業形態講義科目名考古学特講15履修前提条件授業の目的到達目標授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法授業へ取り組み姿勢(10%)、復習用小テスト[披見可]14回(50%)、期末試験(40%)で評価する。フィードバックの内容教科書指定図書『事典 人と動物の考古学』西本豊弘・新美倫子編著(吉川弘文館)2010年、『十二支になった動物たちの考古学』設楽博巳参考書教員からのお知らせオフィスアワー本授業に関する質問・相談は、授業終了後、次の授業に支障がない範囲で教室内にて対応します。アクティブ・ラーニングの内容教員からのフィードバックによる振り返り、リアル教材その他   担 当 教 員    開 講 期 

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