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184年の黄巾の乱から群雄割拠を経て魏・蜀・呉の三国鼎立、そして280年の西晋による統一までの「三国時代」は、中国および東アジアの歴史における重要な転換点の一つであり、また現代に至るまで「文化」として様々な作品の題材となってきました。この授業では、政治・軍事制度、対外関係、文化など様々な観点から、三国時代を東アジア古代史の中に位置づけ、伝世文献はもちろん、出土資料を用いながら、その実態を探ります。①三国時代を東アジア古代史の中に位置づけ、どのような時代であったのか多角的にとらえること。また、その概要を自身の言葉で説明できること。②歴史を学ぶ上で伝世文献と出土資料それぞれの役割を理解すること。また、歴史研究における出土資料の役割を説明できること。この授業では、計60時間(15回×4時間が目安)以上の授業外学修をおこなってください。配布資料で復習することはもちろん、授業内で紹介する参考文献を活用して、授業で学んだこと、特に興味を抱いたことについて、さらに理解を深めてください。三国時代に関連する書籍は数多くありますので積極的に学んでください。【第1回】ガイダンス-正史『三国志』と『三国志演義』【第2回】統一帝国と「中国」の成立-始皇帝の「初并天下」と漢武帝の「海内一統」【第3回】後漢の動揺と崩壊-黄巾の乱から群雄割拠、「三国鼎立」へ【第4回】曹操と曹魏による“変革”【第5回】蜀漢の“正統”の理想と現実【第6回】孫呉からみた三国鼎立【第7回】司馬氏の台頭と晋の統一【第8回】五胡の進入と「中国」の分裂【第9回】三国と対外関係-中国王朝と冊封体制【第10回】その後の『三国志』-物語、信仰としての三国志【第11回】出土資料より見る三国時代①-中国古代史研究と出土資料【第12回】出土資料より見る三国時代②-曹氏宗族墓と曹操墓【第13回】出土資料より見る三国時代③-長沙走馬楼呉簡①【第14回】出土資料より見る三国時代④-長沙走馬楼呉簡②【第15回】まとめ-日本人と「三国志」「授業への取り組み姿勢」の部分では、毎回配布するリアクションペーパーの内容を重視します。レポートに対する講評はWebClass上でおこないます。『三国志の世界:後漢三国時代』金文京(講談社)2020、『「三国志」の政治と思想史実の英雄たち』渡邉義浩(講談社)2012、『人事の三国志:変革期の人脈・人材登用・立身出世』渡邉義浩(朝日新聞出版)2019、『三国志の考古学出土資料からみた三国志と三国時代』關尾史郎(東方書店)2019、『曹操墓の真相』河南省文物考古研究所編著、渡邉義浩監訳解説、谷口建速訳(科学出版社東京、国書刊行会)2011上述のように重要な成績評価の対象ですので、回答忘れに注意してください。また、WebClassのメッセージ機能でも受け付けます。抽 選 の 有 無あり備考谷口 建速第1期講義コード11B6132801授業形態講義科目名東洋史特講8履修前提条件授業の目的到達目標授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法授業への取り組み姿勢(40%)と、期末レポート(60%)に基づいて評価します。フィードバックの内容リアクションペーパーのフィードバックは、次回授業時およびWebClass上でおこないます。教科書指定図書参考書教員からのお知らせ毎回、リアクションペーパーを配布します(もしくはWebClass上にアンケートを設定します)。オフィスアワー本授業に関する質問・相談は、授業終了後、次の授業に支障がない範囲で教室内にて対応します。アクティブ・ラーニングの内容意見共有、能動的な授業外学習その他   担 当 教 員    開 講 期 ― 158 ―

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