letters_2023_02
165/470

史学科― 155 ―この授業の目的は、「東京」の成立について学ぶことにある。明治維新により東京は、わが国の首都となったが、その前提には徳川幕府の総城下町である江戸が存在した。巨大都市・江戸が、近代の帝都・東京へどのように転換していくのかを、都市のシステムという面から考えていきたい。テキストはないが、概説的な参考書を提示するので、必ず1冊は読んでおくこと。授業では、関連する文献を紹介するので、60時間以上の学修が必要である。なお、参考文献はポータルサイトに提示して、事前学修に供する。【第1回】江戸・東京への視座【第2回】江戸の都市空間・公共空間【第3回】大江戸の成立【第4回】江戸の都市行政【第5回】都市政策の転換【第6回】江戸のシステムの動揺【第7回】江戸開市【第8回】江戸遷都【第9回】東京府政のスタート【第10回】50区制から大区小区制へ【第11回】東京会議所の成立【第12回】租税改革と東京【第13回】三新法と東京府【第14回】三新法後の東京府政【第15回】期末試験『都市空間の明治維新』松山 恵(ちくま新書)2019年現在の社会は、近代はもとより前近代期(江戸時代以前)の社会を前提としたものであり、現在の社会を深く理解するためには、近世期(江戸時代)の社会構造を理解することが必要であると考えられる。本講義では、地域に残された近世期の史授業の目的料を具体的に分析することで、近世期の社会構造を考察するとともに、歴史研究の方法の基本を学ぶことを目的とする。到達目標具体的な史料を参照しながら、そこから読み取れる近世期の社会構造を理解する。また、地域史から社会構造を考察する歴史研究の基本的方法を身につける。授業外学修内容・この科目では、60時間以上の授業外学修をおこなうこと。授業外学修としては、主に授業時に配付する資料や参考文献に挙授業外学修時間数げた文献を熟読し、授業の予習・復習をおこなうことが求められる。ン本講義では、関東・信州(長野県)地域を中心とした地域に残された史料から近世後期の社会構造・地域社会の実態を観察する。その上で、史料の背景を当時の社会構造に沿って説明を加えて考察する。【第1回】ガイダンス(講義の概略と採点方法の提示)【第2回】史料研究(1)(今井太郎九郎一件の概要)【第3回】近世の幕府と藩【第4回】近世後期の五街道宿駅制度と財政【第5回】近世後期の商品貨幣経済と公金貸付政策【第6回】近世後期の民衆教化政策【第7回】近世後期の地域社会と文政改革【第8回】小括とフィードバック(今井太郎九郎一件の総括)『日本近世村落論』渡辺尚志(岩波書店)2020年、『近世質地請戻し慣行の研究:日本近世の百姓的所持と東アジア小農社会』白川部達夫(塙書房)2021年、『幕府代官伊奈氏と江戸周辺地域』太田尚宏(岩田書院)2010年、『寛政改革の研究』竹内誠(吉川弘文館)2009年、『幕藩制改革の展開』藤田覚編(山川出版社)2001年、『幕末維新期の政治社会構造』高橋実(岩田書院)1995年、『幕藩制下陸上交通の研究』深井甚三(吉川弘文館)1994年、『日本近世の村と百姓的世界』白川部達夫(校倉書房)1994年、『幕藩制国家の政治史的研究』藤田覚(校倉書房)1987年、『近世交通史の研究』児玉幸多(筑摩書房)1986年教員からのお知らせ教科書は特に指定しない。授業時に資料を配付する(ポータルサイトなどにアップロードする予定)。なお、くずし字によるオフィスアワー本授業に関する質問・相談は授業終了後に、次の授業に支障のない範囲で教室内にて対応する。アクティブ・ラーニングの内容随時意見共有をおこなうとともに、フィードバックによる振り返りも実施する。参加者には、出来るだけ能動的な授業外学その他史料の提示はおこなうが、参加者に読解をさせることはしない。修を希望する。抽 選 の 有 無あり備考抽 選 の 有 無あり備考牛米 努菅原 一第1期第1期講義コード11B6131301授業形態講義科目名日本史特講13履修前提条件授業の目的到達目標江戸から東京へ、都市機能を支えるシステムが、どのように転換していったかを歴史的に理解すること。授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法期末試験(70%)および授業への取り組み姿勢(30%)フィードバックの内容授業の冒頭に前回授業のまとめと確認を行う教科書指定図書参考書『江戸が東京になった日』佐々木 克(講談社選書メチエ)2001年、『江戸東京の明治維新』横山百合子(岩波新書)2018年、教員からのお知らせ地域の史料館や博物館の展示で、明治維新がどのように表現されているか、興味を持ってみておいて欲しい。オフィスアワー本授業に関する質問・相談は、授業終了後、次の授業に支障がない範囲で教室内にて対応する。アクティブ・ラーニングの内容その他講義コード11B6131401授業形態講義科目名日本史特講14履修前提条件授業計画成績評価の方法各回授業時に実施する小レポート(50%)、期末レポート50%)により到達目標の達成度を評価する。フィードバックの内容第8・14回にこれまでの授業内容に関するフィードバックをおこなう。教科書指定図書『くずし字用例辞典』児玉幸多(東京堂)1993年、『くずし字解読辞典』児玉幸多(東京堂)1993年参考書   担 当 教 員    開 講 期    担 当 教 員    開 講 期 【第9回】史料研究(2)(兵九郎一件の概要)【第10回】近世村落の基本構造【第11回】近世村落と無年季的質地請戻し慣行【第12回】近世村落と直上納制【第13回】近世村落と村方騒動【第14回】小括とフィードバック(兵九郎一件の総括)【第15回】まとめと展望

元のページ  ../index.html#165

このブックを見る