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史学科20世紀後半から急速に進歩してきた情報技術の波は、歴史研究の分野にも押し寄せている。特に西洋史研究においてインターネット上の情報を効果的に扱う技能は必須である。本授業では、かつてないほど大量の情報の中から価値あるものを選び抜き、かつ足りないものを見抜いて補足し、それらを筋道立てて組み合わせて議論する必要のあるデジタル時代における、歴史研究の作法を学ぶことを目的とする。・人間の目で「読む」以外にもさまざまな「読み方」が存在することを理解する・大量のテキストの中から自らの関心に沿う情報を抽出・活用する方法を実践的に理解する・テキストデータを対象とした基本的な情報処理スキルを習得する・ウェブリソースの効用と限界を理解する・可視化されたデータの読み解き方を実践的に理解する授業外学修としては、授業の予習・復習、提出課題の実施、および期末レポートがある。学期全体で、60時間以上の授業外学修を行うこと。【第1回】イントロダクション:「読む」行為の拡大【第2回】テキストデータの生成:人工知能関連技術の登場【第3回】プレーンテキストの分析(1):KeyWordInContext分析の効用と限界【第4回】プレーンテキストの分析(2):正規表現による情報抽出【第5回】構造化テキスト(1):コマンドラインによるXMLファイルからの情報抽出【第6回】構造化テキスト(2):TEI/XMLファイルの作成【第7回】構造化テキスト(3):TEI/XMLファイルの作成【第8回】構造化テキスト(4):裁判史料のビッグデータ解析の事例検討【第9回】構造化テキスト(5):プログラミング言語によるTEI/XMLファイルからの情報抽出【第10回】構造化テキスト(6):プログラミング言語によるTEI/XMLファイルからの情報抽出【第11回】情報の可視化(1):歴史研究とデータ・ビジュアライゼーションの基本【第12回】情報の可視化(2):実データを使った情報の可視化グループワーク【第13回】情報の可視化(3):実データを使った情報の可視化グループワーク【第14回】成果発表会【第15回】成果発表会、まとめ・授業内の質疑応答・提出課題の模範解答の匿名での共有・発表に対する授業内でのフィードバックノートパソコンを用意できる場合は持参すること。所持していない場合は、貸出PCの利用を検討すること。としているが、最も重要なのは情報技術に対する批判的なものの見方を涵養することである。小風 尚樹第2期講義コード11B6125201授業形態講義・実習抽 選 の 有 無なし科目名西洋史料講読2履修前提条件授業の目的到達目標授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法各回の提出課題の成果(40%)・授業内の演習や議論への貢献(20%)・期末レポート(40%)フィードバックの内容教科書指定図書参考書教員からのお知らせ参考文献や教材は、授業内で適宜提示する。オフィスアワー本授業に関する質問・相談は、基本的に授業内の質疑応答で対応する。そのほか、必要に応じてメールにて個別対応をとる。アクティブ・ラーニングの内容ディスカッション、グループワーク、プレゼンテーションその他授業開始時点で高度な情報処理技術を求めるものではない。本授業を通して、基本的な情報処理技術を習得することを目的備考   担 当 教 員    開 講 期 ― 149 ―

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