gs_syllabus2025
82/280

仏教が伝える瞑想の実際が東アジア世界にどのように伝わり、またどのように変化して、現在に至っているのかを考察する。東アジア世界では、仏教の瞑想は止観とよばれ、すでに中国に存在した修行実践と集合しながら展開した部分もあるので、授業の目的それらを踏まえながら概説する。到達目標仏教の瞑想が東アジア世界に伝播し、どのように受容されたのか、またどのような変化があったのか、自分のことばで語れるようになる。また、仏教以外の、特に道教の瞑想についても、その要点を語れるようになる。授業外学修内容・授業外学習を通して合計、60時間以上は行うこと。毎回の授業の終わりに指示をするので、その都度、学習すること。とく授業外学修時間数に授業の内容を振り返り、自分のことばで纏め、疑問に思ったことを自分で調べることを課する。【第1回】全体のガイダンス【第2回】中央アジアへの伝播【第3回】仏教を受け入れる素地-老荘思想【第4回】格義の仏教【第5回】浄土教の隆盛【第6回】禅観経典の展開【第7回】天台の修行【第8回】法相の修行【第9回】日本への伝播-道昭【第10回】奈良時代の瞑想-行基等【第11回】平安時代の瞑想-最澄・徳一【第12回】鎌倉時代の瞑想-浄土教【第13回】鎌倉時代の瞑想-禅宗・法華宗けます(利用方法はポータルサイト、ライブラリ内のマニュアルを参照)。仏教史学というとき、その意味するところは広汎であり、思想史、教理史、教団史等、様々な研究領域が存在する。この授業では社会の中に存在した事象としての仏教を史的に追究する。いわば社会史としての仏教史学である。対象を、中国大陸において仏教が広く受容され独自の姿が形成されていった南北朝隋唐の時代に定め、そこに展開した仏教関連の諸事象を政治や社会との関係の中から描出するための方法論を学ぶことを目的とする。1.史的存在としての仏教を考察するために適切な史料を抽出することができる。2.当該史料を読解し、個別の史実を連関させて一つの事象の全体像を構成し、さらに諸事象を総合して当該時代の仏教思潮と社会の動向を論理的に説明することができる。配付資料の予習と、関係する漢籍史料の抽出・調査・読解の準備が必須です。学部授業「中国仏教史」の指定図書を参考に中国史・仏教史の概説書を読み、また博物館見学を心がける等、歴史の総合的理解に努めること。これらを併せ計60時間の授業外学修を行うこと。【第1回】中国史の文献研究基礎知識【第2回】中国仏教史の文献研究基礎知識【第3回】論文および史料の講読(1)【第4回】論文および史料の講読(2)【第5回】論文および史料の講読(3)【第6回】論文および史料の講読(4)【第7回】論文および史料の講読(5)『インド哲学仏教学への誘(いざな)い:菅沼晃博士古稀記念論文集』菅沼晃博士古稀記念論文集刊行会編(大東出版社)2005、『中国仏教研究入門』岡部和雄,田中良昭編(大蔵出版)2006、『中国仏教史籍概論』陳垣著,西脇常記・村田みお訳(知泉書館)2014、『中国歴史研究入門』礪波護,岸本美緒,杉山正明編(名古屋大学出版会)2006、『中国史研究入門 上(増補改訂版)』山根幸夫編(山川出版社)1991、『中国史研究入門 下(増補改訂版)』山根幸夫編(山川出版社)1995、『漢籍はおもしろい』京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センター編(研文出版)2008年家庭用の漢字辞典、電子辞書は不可。メールアドレスは、授業開始当初に案内します。抽 選 の 有 無なし備考抽 選 の 有 無なし備考蓑輪 顕量手島 一真第2期第1期― 78 ―令和7(2025)年度  講義案内 文学研究科講義コード13B1102601授業形態演習科目名(博)仏教史学特講2履修前提条件授業計画成績評価の方法期末のレポート試験(8割)、授業に対する貢献(2割)で評価するフィードバックの内容課題に対する講評を授業時間冒頭で行う。教科書指定図書参考書『仏教瞑想論』蓑輪顕量(春秋社)2008、『シリーズ実践仏教第五巻』船山徹編(臨川書店)2020教員からのお知らせ耳学問は大切、欠席しないようにすること。修行に関心を持っていることが望ましい。オフィスアワー本授業に関する質問・相談は、学部学科にて定めるオフィスアワーにて受付けます。また、LMSのメッセージ機能でも受付アクティブ・ラーニングの内容教員からのフィードバックによる振り返り。実践的な教育内容瞑想の指導経験を生かして、授業の中でも簡単に瞑想実習をすることがある。その他講義コード13B1103101授業形態演習科目名(博)仏教史学演習3履修前提条件授業の目的到達目標授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法授業への取り組み姿勢30%、小論文70%フィードバックの内容提出課題に対する講評は、個別に行う。教科書プリントを配布指定図書参考書授業内で紹介します。教員からのお知らせ漢和辞典として、『全訳漢辞海』(三省堂)、『新漢語林』(大修館書店)、『新字源』(角川書店)のいずれかを用意すること。オフィスアワー本授業に関する質問・相談は、授業時には直接、それ以外の時間にはEメールにて受付けます。アクティブ・ラーニングの内容意見共有、能動的な授業外学習など実践的な教育内容その他   担 当 教 員    開 講 期    担 当 教 員    開 講 期 【第8回】論文および史料の講読(6)【第9回】論文および史料の講読(7)【第10回】論文および史料の講読(8)【第11回】論文および史料の講読(9)【第12回】論文および史料の講読(10)【第13回】総括

元のページ  ../index.html#82

このブックを見る