gs_syllabus2025
231/280

ン学術誌や文芸誌、また書評専門新聞や出版社のPR誌に取り上げられた日本近現代文学に関する図書を、その書評とともに取り上げ、批判的に読解していきます。かつて近現代文学研究は、研究対象とする作品の同時代評を集め、それを一つずつ批判・検討していくところから始めました。それを文学作品だけでなく学術図書も射程に入れ、「現在」の時点で行います。ン今期は批評理論の一つである「アダプテーション批評」を中心に、日本近現代文学とアニメーションとの関係を検討していきます。ンン討議のときには、積極的に疑問や意見を述べてください。討議への姿勢も評価の対象になります。よく理解するための質問もあるわけですから、書かれていることがすぐにわからなくても物怖じせずに発言してください。輪読や討議は、一人で考えていては理解できないことを、深く理解するために行うことです。皆さんの意見が、討議に参加している他の人の想像力や思考を刺激したとしたら、それは価値のある意見です。他の人の発言をよく聞きながら、思考停止することなく討議の全体を前に進めてください。【第1回】ガイダンス【第2回】~【第12回】課題図書をもとに討議【第13回】まとめ*この授業では毎回冒頭で講義を行う。― 227 ―先行研究への検討とその方法論を踏まえながら、日本近現代文学に関する学術図書や学術論考、また、その周縁の領域を論じた図書を輪読することによって、専門的な知識や教養を養うと同時に、文学研究が抱える課題を見極めます。そして、作品、作家、批評理論など、それぞれの隣接領域を捉え直します。学術論文を批判的に読むことができるようになります。一つの論考が、何を論じ、何を論じていないのかを指摘することで、自ら新たな問いを立てることができます。また、文学理論による読解方法を身につけることができます。この学修によって、自身の研究方法を見つめ直すきっかけを得られます。出題された課題への取り組み、口頭発表の準備他、各時間の予習・復習を含めて、計60時間以上の授業外学修を行うこと。期末レポート 60%『アダプテーションの理論』リンダ・ハッチオン(晃洋書房)2012、『アダプテーションとは何か』岩田和男(編集),武田美保子(編集),武田悠一(編集)(世織書房)2017、『アニメ・マシーン-グローバル・メディアとしての日本アニメーション』トーマス・ラマール(著),藤木秀朗(翻訳),大﨑晴美(翻訳)(名古屋大学出版会)2013、『アニメ・エコロジー-テレビ、アニメーション、ゲームの系譜学』トーマス・ラマール(著),上野俊哉(翻訳),大﨑晴美(翻訳)(名古屋大学出版会)2023、『現代日本のアニメ:AKIRAから千と千尋の神隠しまで』スーザン・J.ネイピア(中公叢書)2002、『ミヤザキワールド-宮崎駿の闇と光』スーザン・J.ネイピア(早川書房)2019、『誰も知らないジブリアニメの世界』岡田斗司夫(SBクリエイティブ)2023いうのではないでしょうか。受付けます(利用方法はポータルサイト、ライブラリ内のマニュアルを参照)。抽 選 の 有 無なし備考葉名尻 竜一第1期講義コード13B5100701授業形態演習科目名(博)日本文学特講7履修前提条件授業の目的到達目標授業外学修内容・授業外学修時間数授業計画成績評価の方法平常点40% 事前課題への取り組み、発表や討議への参加度により総合的に評価を行ないます。フィードバックの内容提出課題については、全体的な講評を授業中に行ないます。教科書指定図書参考書教員からのお知らせ批判や反論は、理解を前提としないと、ただの不平不満になってしまいます。理解に時間や労力を惜しまない人を研究者とオフィスアワー本授業に関する質問・相談は、各学部・学科にて定めるオフィスアワーにて対応します。また、LMSのメッセージ機能でもアクティブ・ラーニングの内容課題解決型、反転授業、ディスカッション、プレゼンテーション実践的な教育内容その他令和7(2025)年度  講義案内 文学研究科   担 当 教 員    開 講 期 

元のページ  ../index.html#231

このブックを見る