法華経変相に関する研究

立正大学大学院文学研究科仏教学専攻
修士課程

研究内容

敦煌莫高窟第285窟 二仏並坐像
撮影:安田治樹

法華経変相の地域的・時代的な分布について取り組んでいます。法華経変相は法華経の教えの内容を造形化したもので、絵画や彫刻など多くの作例が見られます。主題は、法華経28章節の一部に焦点を当てたものから、法華経全般を対象としたものまで様々なものがあります。よく知られたものに、法華経の見宝塔品による釈尊と多宝如来を造形化した二仏並坐があります。

※見宝塔品(法華経第11章)
釈尊の前において、大地から極めて大きな宝塔が涌現して、虚空にとどまり、その塔の中から多宝如来が、釈尊の説法が真実であることを讃える。この多宝如来の塔は、『法華経』が説かれる場所には必ず出現するという多宝如来の誓願の力によって、今出現したことが明かされる。そして、証明仏としての多宝如来の願いでもある、十方世界にいる分身諸仏が集められ、すると娑婆世界は一変して浄土となる。釈尊は塔の扉を開け、そのとき禅上に入っていた多宝如来は、自分の座を半分空けて釈尊に隣へ坐るよう促し、釈尊は、宝塔内に入り、多宝如来とともに坐し、説法を続ける。

研究の魅力

インドで、また東南アジアで仏教遺跡を目の当たりにしたときの感動は忘れられません。仏像はとても美しく、圧倒的な存在感があり、遥か古代に作られたとは思えないものでした。そして、感動と共に、多くの興味と疑問を抱きました。「これは何を表現したものなのだろうか」「なぜ、古代の人々はこれを作ったのだろうか」。当時の文献等をひも解き、歴史的背景や宗教的思想を学ぶことで、当時の人々の視点を洞察することは、意義があり面白いと思います。また、作品に関する背景や思想を知ることで、さらに作品への関心が高まりました。

大学院生のキャンパスライフ

以前、美術系の大学で美術史を学んだことがあります。いずれ仏教美術について学びたいと思っていました。最近、自分の自由になる時間ができてきたので、大学院に進学しました。しかし、現在は家庭人としての役割もあり、若いときのように学業のみに専念することは難しいため、2年分の授業料で最大4年間在籍できる長期履修学生制度を利用しています。自分のペースで勉強に取り組むことができるので、とても助かっています。

興味を持たれた方へ

審美的な観点から作品を鑑賞することもとても面白いのですが、作品が作られた背景やそのベースとなる仏教思想を踏まえた上で、作品を改めてよく見ると、また新たな一面を感じることができると思います。仏教思想の勉強はあまりに広くて深いので、研究に必要となる授業は学部の講義も受講しています。修士論文という目標は高いのですが、有意義なものとなると思います。

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